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  角田
かくた
 阿武隈舟運で栄えた伊達氏家臣石川氏2万8000石の城下町
 宮城県角田市角田本町・仲町
 構成:土蔵造り町屋敷 ■ 駐車場:なし
 
 
柴田町の槻木で国道4号線から分岐し、阿武隈川に沿って南下する国道349号の先に旧城下町「角田」があります。
角田は東西の両翼を山に伊具盆地の中心に位置し、仙台藩の「要害」として伊達氏一門の筆頭・石川昭光が2万8000石で臥牛城と称された角田城に入りました。
以後角田は幕末まで石川氏の城下町として発展していきました。
一方で城下は阿武隈川の水運中継地や宿場町としても栄え、市内中心部には今も重厚な商家と蔵屋敷があちこちに点在し、往時の繁栄ぶりが伺えます。仲町には本陣を思わせる立派な店蔵を持った屋敷・氏家家住宅が角田市郷土資料館として公開されています。

しかし、角田が阿武隈川の舟運で栄えたのは大正期までで、阿武隈川の川底の上昇や度重なる水害にる陸上輸送へのシフトによって終わりを向かえます。
今は、振興策を模索中の地方都市といった感じで、ゆっくりながらも町の都市化と過疎化が進み、ゆるやかに古い街並みが失われつつあります。