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下町にあるかつての造り酒屋・早坂酒造店
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仙台市と古川市のちょうど中間にある大和町吉岡はかつて城下町であるとともに奥州街道の宿場町としても栄えた町でした。
元和2年伊達政宗の3子、伊達宗清が3万8000石で入部し城下町を新設。
侍屋敷、足軽屋敷、町人屋敷、寺町が整備され、奥州街道と羽後街道が分岐する街道沿いの町場は宿場町を兼ね六歳市開催の特権を与えられました。奥州街道沿い地域の物資集散地として吉岡は黒川郡の中心地として発展します。
また、県内でも有数の酒造地で明治30年代には6軒の酒蔵がありました。
江戸末期に、火災と飢饉で打撃を受け衰退しましたが、明治に入り高城街道と陸羽街道の整備によって活気を取り戻します。しかしそれも鉄道が開通するまでの一時のことでした。
志田町・上町・中町・下町の町場、場内・舘下・古舘とかつての陣屋、そして家臣屋敷町は鈎形で結ばれた当時の町割りがそのまま残っていますが、往時を偲ばせる古い建物はまったくと言っていいほど残っていませんでした。
下町に白壁の店蔵をもつ早坂酒造店がありますが、現在は酒造りを廃業、かつて6軒あったとされる吉岡の酒蔵は、今は1軒もありません。
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