村上地方の山奥に茅葺き集落が残されています。五十沢集落は村上市と尾花沢市にまたがる地域で、尾花沢市と村上市両方に「五十沢」の地名があり混乱します。
しかし 集落への入口は尾花沢市側にしかありません。
国道13号線から五十沢川に沿って上流の村山市五十沢までの道筋に集落は3つあり、尾花沢側の横内地区を「下五十沢」、同じく五十沢を「仲五十沢」と呼び村上市の五十沢を「上五十沢」と呼びます。
上五十沢までの道筋には茅葺きの民家が数多く見られますが、全て屋根がトタン張りされ建物自体もリフォームされており、最後に辿り着く上五十沢集落に対しても
不安がありました。
しかし、そこにはまだ茅葺きの集落が現存していました。この地域はあまりおおっぴらには観光地化されておらず、人影の少ない物静かな農村風景です。
五十沢の民家は母屋が長いのが特徴で、そこにさらに直線的に、または曲家型に増築し中には土蔵を取り込んだものもあるなど、孤立した豪雪地帯ゆえか、各世帯で実用的なカスタマイズがおこなわれているのが特徴です。
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