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  那古
なご
 那古観音の門前町として栄えた港町
 千葉県館山市那古(那古古宿)

 構成:商家・土蔵 ■ 駐車場:なし
 
 

浦賀水道を臨む内房沿岸沿いには、房総往還の宿場町・市場町を兼ねた小さな港町が数多くあります。館山郊外にある那古の町もその一つです。那古は千手観世音菩薩である那古観音がある町として知られています。
那古港は古くから京浜方面への船着場として賑わった港町で、内陸の物資が集散する商業都市でもありましたが、明治に入り鉄道輸送(JR内房線)にその座を奪われてからも、那古寺の門前町として賑わい続けました。
那古寺は館山湾を見下ろす郡古山の中腹にあります。養老元年(717)創建の真言宗智山派の寺院で、山号を補陀洛山那古寺といい板東三十三観音最後の札所です。
那古寺の門前町というわりには、お土産屋の類は一切見られません。スーパーあり、雑貨店ありの普通の商店街で、房総半島を横断して外房の和田町へ通じる県道沿いには陶器店や金物店など看板造築された商家がいくつか残されていました。
内房沿岸の港町ではかなり伝統的な町家が残されている部類に入ります。