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南総の城下町大多喜や大原、上総一宮に挟まれた岬町には旧房総東往還沿いに形成された宿場町がいくつかあり、それらが商店街として発達していきました。
岬町の中心部は同じく宿場町として栄えた長者町にありますが、こちらにはもはや往時を偲ばせる姿はまるで残されていません。
夷隅川を越えた北側に位置する椎木地区。旧字名で「椎木宿」の名が残ることからも期待度は高まりましたが、はたしてそれは正解でした。
椎木は房総東往還の宿場町であるとともに、2と7の日に六斎市が立ち、やがて店舗を中心とした在郷町へと発展していきます。
国道128号線は町の東側を大きく迂回した海岸沿いを走りますが、町の中心市街はこの椎木や長者といった旧道沿いにあります。所々に残された古い建物には、塗籠造りのものはほとんど無く、板張り二階建ての商家はみな昭和初期に建てられたものではないかと思います。
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