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穂積

ほづみ

佐久甲州街道の旧道に残る黒澤家を中心とした町並み

長野県南佐久郡佐久穂町穂積 【旧・長野県南佐久郡八千穂町穂積2005年合併】

 



信州佐久地方の城下町小諸と山梨県小淵沢を結ぶ小海線。それと併走する国道141号線は、古くから内陸部の信州佐久地方と太平洋沿岸部を結ぶ物資輸送の需要な道「佐久甲州街」道と呼ばれていました。中山道との交差点にして佐久岩村田藩の陣屋町として栄えた佐久市の中心部から南へ約16km。八千穂村の中心部、畑地区は佐久甲州街道の宿場町・上畑宿として栄えた場所でした。その畑地区と千曲川を挟んだ右岸段丘上の穂積地区には佐久甲州街道と併走する道があり、豪商黒澤家と黒澤酒造を中心とした重厚な家並みが残されています。 この黒澤酒造の創業は江戸末期の安政年間ごろと言われています。明治になると群馬県の富岡製糸所にならってこの地方にも機械式製糸工場を建設し、南佐久地方製糸業の中心的存在になると共に、生糸取引資金の安定確保の為に国立第十九銀行(現在の八十二銀行)や私立銀行である東山銀行を創設しました。その後も金融業を中心に事業を拡大させていきました。 狭い段丘上にのどかな田園風景と街村の形態が連なる千曲川右岸には、伝統的な真壁造りの養蚕農家建築が数多く見られますが、穂積地区の黒澤酒造のある一画からは豪商黒澤家の歴史が偲ばれます。 黒澤酒造では地域文化交流の場として蔵元直営の試飲販売所や喫茶店、資料館などを公開し、あまり知名度はない蔵ではありますが、また是非とも訪れたい場所です。






















町並みのすぐ裏を小海線が走る

酒蔵情報

清酒

「まると」

黒澤酒造

長野県南佐久郡佐久穂町穂積

0267-88-2002