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  西根
にしね
 大谷石造り集落
 栃木県宇都宮市徳次郎町西根

 構成:(大谷石造り)古民家土蔵 ■ 駐車場:なし
 
 
宇都宮市徳次郎町にある西根集落は、農業を生業とした小さな街村形態の集落です
が、大谷石(凝灰石)で建てられた重厚な建造物群の町並みで知られるようになり、しばしば雑誌などで紹介されています。

江戸時代、徳治郎村は日光街道の宿場町でしたが、西根村は街道から離れている為、直接的に宿場町には係わりがなかったと思われますが、鹿沼や佐野・足利方面と奥州街道を結ぶ往来が通っていました。
栃木県内には、土蔵や門塀など大谷石を用いた建築物を多く目にしますが、西根集落では、主屋も石造りのものが見られます。これらの材料となった石は、集落背後の男抱山麓から切り出されたものが多く、徳次郎石とも呼ばれています。

西根集落の石造りが生まれたのは明治時代に入ってからの事。この時代に集落を襲った大火により集落のほとんどが消失。それと重なるように、輸送体系の近代化によって大谷石の流通量が莫大に増え、コストのかかる漆喰の土蔵造りよりも大量に入手できる大谷石が用いられた為だといわれています。