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福光商人を輩出した南礪の物流拠点 | ||
富山県西砺波郡福光町(本町・味噌屋町) 【富山県南砺市福光】2004年合併 | ||
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本町・味噌屋町の街並み |
医王山系を介して石川県と接する福光は砺波郡の主要都市の一つであり、古代官道北陸道(初期北国街道)をはじめ、五箇山脇往還と城下町金沢へ通じる諸街道が交差する、古くからの交通の要衝でした。 江戸期には南砺平野の年貢米や五箇山の生産物はこの福光に集められた後に金沢へ運ばれました。さらに福光地方は生糸や越中布の大生産地でもあり、これらを取り扱うようになった時期から福光商人と呼ばれる豪商が次々と生まれました。 福光商人は密貿易を行った海運業者の銭屋五兵衛による買い付けにも応じて財力を拡大、金沢城下に近かった福光は加賀百万石文化の影響をいち早く受け文化的にも発展したとされています。 現在福光の中心部は近代化が進み、伝統的な古い商家などはビルや商店街の裏手にひっそりと残る程度です。表通りでは本町通りに面してわずかに見られます。訪れた時は電柱の地中化工事が行われていて、商店街の景観創りの最中でした。 表通りに面した味噌屋町には案内看板が出ています。ここから始まる本町通りに古い商家が所々連なります。本町の隣りの新町は江戸時代に市場町として独立・町立てされた地子町で、商家の規模も本町と並ぶか、それを上回るかの規模だったそうです。 福光の古い町並みは、規模としてはそれほど大きくはありませんが、富山の政治経済に深く関わった名士達が生まれ育った旧家が残り、表通りの商店街とは異なる独特の雰囲気を漂わせています。 ちなみに福光の中心部から南西の農村地帯、県境にそびえる医王山の麓に小さな酒蔵があります。「成政トラスト吟醸の会」が結成され、全国から支援する会員に支えられ良質の吟醸酒を造る、知る人ぞ知る酒蔵です。 |
新町へ続く本町通り沿いの町並み |
新町にも町並みは続きます |
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