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  足助
あすけ
 「足助塩」で栄えた塩の道・信州街道の宿場町
 愛知県東加茂郡足助町足助
 構成:白壁土蔵造商家・町家 ■ 駐車場:観光有料P
 
 

愛知県の紅葉の名所といえば香嵐渓。その香嵐渓がある山間の小さな町足助は、古
くから三河と信州を結ぶ交通の要衝として栄え、西三河山間部における軍事・経済
の中心地でもありました。江戸時代に入ると足助は信州で消費する塩の大部分を支
え、塩問屋の商家が軒を連ねる在郷町へと発展していきます。
三河湾で造られた塩・瀬戸内海から運び込まれた塩などは矢作川の水運と中馬によ
って足助に集められました。
ここから険しい伊那谷を越える為には重量を小口統一化する作業が必要になります。
そこで「足助塩」という再パッケージ化されたブランド名で信州へ運ばれました。
信州街道は伊那街道とも中馬街道とも呼ばれました。信州に運びこまれた塩は城下
町松本近くの町に集められました。塩の道の終着点を意味する「塩尻」です。

足助の街並みは建て替えられた時代により、建物の形はまちまちですが漆喰の白壁
で統一され、江戸時代というよりも明治以降のレトロな町並みというのが正しいで
しょう。
町から少しはなれたところにある足助の景勝地「香嵐渓」。およそ370年ほど前か
ら現代にいたるまで町民の手で植えられ続けるカエデの名所で、その一画に町おこ
しで造られた「三州足助屋敷」。周辺の農村から移築されたかやぶきの里ですが、
その苔むす風格ある家並みはそれを感じさせません。