一路一会古い町並みと集落・東海>愛知>稲葉
  稲葉
いなば
 美濃路の宿場町
 愛知県稲沢市稲葉・西町・桜木
 構成:酒蔵・商家・旅籠建築  駐車場:なし

 

名古屋市の北西に位置する稲沢市。古代尾張国の国府が置かれていたとされるこの市域には、江戸時代に旧美濃路の宿場町として発展した稲葉宿の町並みが今も残されています。
美濃路稲葉宿は稲葉村と小沢村の両村で宿場町を構成していました。明治20年の合併で稲葉と小沢の一文字づつを取って「稲沢」の地名が生まれます。旧美濃路は現在の県道136号尾西清須線にあたり、宿場内の道筋は東西にカーブしながら、東端で大きく折れ曲がり南に延びています。この折れ曲がった場所が稲葉村と小沢村の境界
で、それは現在の地名からも伺えます。この場所に当時高札場が置かれていました。稲場宿の本陣は小沢村に1軒、脇本陣は稲葉村にあり問屋は小沢村に1軒、稲葉村に2軒り、旅籠屋は両村合わせて8軒ありました。
街道沿いに残された民家を見て見ると、西町の民家は出格子などは取り払われ、ガラスサッシに置き換わっている建物が目立ちますが、稲沢に入ると比較的往時の雰囲気を留める商家建築が目立ち、その多くが塗籠造りの重厚な佇まいをしていますが、近年名古屋市のベッドタウン化が進むなかで町並みの保護が早急に望まれます。

 
西町に軒を連ねる商家の町並み
稲葉の酒蔵          
清酒 ことぶき 藤市酒造 愛知県稲沢市稲葉3-4-30 0587-32-3155