大田宿は中山道の難所の一つである木曽川の急流を渡る「大田の渡し」の舟待ちの宿として設置されました。また飛騨街道や郡上街道の分岐点であると共に、尾張藩の川並番所や大田代官所が置かれるなど東濃地方における政治経済中心地として栄えました。大田宿は上町、中町、下町の三町からなり、当事の規模としては本陣・脇本陣・問屋3軒・旅籠20軒の規模でした。
国道が町場を迂回した為に宿場町の面影は留めているものの、伝統的な古い建物は僅かな数が歯が抜けた状態で点在している程度しかありません。
現存する中山道大田宿の唯一の建物で、国の重要文化財に指定されている脇本陣・林家邸(1796築)が街並みの中央付近、中町に保存されています。その向かいには明治時代創業の地酒「御代桜」の御代桜醸造があります。この酒蔵の土蔵街は美濃太田のシンボル的風景となっています。
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