平田宿は、伊賀上野から長野峠を越えて城下町津にいたる伊賀街道の宿場として発達しました。伊賀街道は現在国道163号線としてほぼ重なる道筋を通っています。大山田村役場がある村の中心市街地、植木神社からその街並みは続きます。
宿場の歴史は、承応2年(1653)宿の馬継が始まり、寛文7年(1667)から伊賀八宿の一つとして商売が許され、宿場として発達したといいます。
慶長13年(1608)伊賀上野城主・藤堂高虎が津城に移ると、上野城には城代家老が置かれ、藩主が領内巡見の際には伊賀街道が使われました。
植木神社から平入りの町並みが続きますが、建て替えや更新されている家が多いため、昭和初期のノスタルジックな雰囲気が強く、規模の割にはあまり宿場町を思わせる街並みは残されていません。同じ村内にある平松宿とは対象的ですが、村の中心市街という性格上ある程度はやむ終えないかと思います。集落の中央に宿場町の遺構である桝形が残されていました。
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