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  白子
しろこ
 紀州徳川藩の伊勢の玄関港として栄えた港町
 三重県鈴鹿市白子本町・江島本町・白子

 構成:商家・町家 ■ 駐車場:なし
 
江島本町の町並み
伊勢湾に面した小さな漁港である白子の歴史は意外に古く、南北朝時代からその名が見えます。中世後期頃から港町として発展するとともに、伊勢別街道が町域を通過しその宿場町として旅籠が建ち並んでいました。白子は伊勢における紀州徳川藩の東の玄関港として重要視され、紀州候別邸や白子代官所などが置かれるとともに伊勢商人の拠点として繁栄しました。
伊勢商人は伊勢・尾張・三河3国の木綿輸送体系を確保するため、江戸で大伝馬組と白子組を組織し、白子の廻船問屋を掌握していました。
江島本町から白子本町にかけては廻船問屋の屋敷が建ち並んだと言われていますが、
現在もそれを示すような重厚な佇まいの商家建築が多く見られます。
一方、白子1丁目から2丁目にかけた伊勢別街道沿いには、往時を偲ばせるような旅籠建築の町並みが残されています。また家々がノコギリ状に街道に対して斜めにずらして建てられているのが印象的でした。
 
伊勢別街道(伊勢参宮街道)沿いの白子の町並み・石標も残る(下)