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伊豆半島先端の西側にある松崎町。今はひっそりとした小さな漁村ですが、かつては物資の集散や風待ちの港として栄えた西伊豆最大の港町で、下田に次ぐ重要な地位を占めていました。また江戸時代ごろからは漁業も盛んになり、特に水産加工品の「鰹節」は松崎の代表的な産業となります。下田と同様に安政元年の大津波による被害から復興する際に土蔵造りに建て替えられ、コストダウンを目的としてナマコ壁が取り入れられたそうです。
松崎の街並みは、明治以降に廻船業を始めとする豪商たちの邸宅が中心で、連続性は乏しいものの、その規模や保存状態には圧巻されます。
また、松崎は「伊豆の長八」と呼ばれた左官職人、入江長八を生み出しました。
江戸で狩野派に絵を学びそれを左官の技術に取り入れ、漆喰によるレリーフ画として有名な「鏝画」を生み出したのです。
鏝画は九州大分県の日出や安心院地域で良く見られますが、そのルーツはこの松崎だったのです。現在、いくつかの商家の土蔵に残されている鏝画は、まさに芸術作品そのものです。
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