一路一会
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由比
ゆい
由比正雪や広重の絵で知られる東海道一六次之宿場町
静岡県静岡市清水区由比・由比北田・由比町屋原
【旧・
庵原郡由比町
】2008年合併
商家・町家・旅籠建築・酒蔵・本陣跡・洋風民家・土蔵
由比町役場
JR東海道線・由比駅
由比と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、江戸時代のクーデター未遂で処刑された由比正雪と、安藤広重の浮世絵に見る由比ヶ浜くらいでしょうか。
由比は「東海道の親不知」とも言われる断崖の町で、海に接する東名自動車道の由比PAや、併走する国道1号線なども海に食い込み、また海の中を走ります。桜海老で知られる由比ですが、由比漁港も高速道路と国道1号線の中に挟まれる形でひっそりと佇んでいます。
東海道の16番目の宿場町として知られる由比宿は、同街道でも指折りの小さな宿場町で、現在も人口9,000人ほどの小さな町でした。
江戸期の東海道宿村大概帳によると、由比宿内の家数は160軒、人口は713人。本陣1軒、脇本陣1軒、旅籠32軒(大1・中10・小21)で、問屋場は2軒あり、1ヶ月交代で勤めました。
東海道三大難所の一つ、薩た峠をひかえて賑わいますが、さらにこの先、峠の入口には間の宿である
寺尾・倉沢
があります。
由比本陣跡には本陣公園と歴史資料館が整備され、その向かいには「由比正雪の乱」で処刑された正雪の生家「紺屋」が今も現役でありました。
また宿場の東側には桝形も残ります。
かつては東海道随一の小さな宿場町と言われますが、現在JR東海道本線・由比駅の近くまでかなりの範囲で伝統的な家並みが続きます。完全二階建てで、関東特有の出桁造りやその装飾から明治期以降、大正、昭和初期に建てられたものと思われますが、宿場制度が消滅した跡も、国道1号線や高速道路が整備されるまでは、薩った峠を控えた町として発展していったのでしょうか?
由比宿の東の桝形
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由比の酒蔵
清酒
「正雪」
神沢川酒造場
静岡県庵原郡由比町由比181
0543-75-2033
清酒
「英君」
英君酒造
静岡県庵原郡由比町入山2152
0543-75-2181
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