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  大ヶ塚
だいがつか
 奈良と接する段丘上に残る本願寺の寺内町

 大阪府南河内郡河南町大ヶ塚

 構成:町家土蔵 ■ 駐車場:なし(大念寺P)
 
 

南河内郡河南町という地名はあまり聞き慣れませんが、寺内町の町並みで知られる富田林の東側に位置しています。この河南町の北端に建つ大阪芸術大学のすぐ裏手の丘陵上に隠された?寺内町である大ヶ塚の集落があります。
大ヶ塚は大河塚とも書き、戦国時代に開発され、紀伊根来衆を向かえて自治集落として発展しました。その後、織田信長による根来衆弾圧によって根来衆はこの大ヶ塚を引き払いますが、村人は自衛の為に本願寺に庇護を求め大ヶ塚惣道場の寺内町として繁栄していきました。
大ヶ塚は近隣諸産物の集散地として町場化が進み、南町・西町・東町・市場町・乾町
の5町が成立していきます。市場町の機能は明治に入って衰退し、明治22年には”明治市”の開催など復興策が試みられましたが失敗に終わってしまいます。
現在は毎年9/1から3日間、往時の市場町の面影を再現する八朔市が行われているそうです。
大ヶ塚寺内町の町並みは富田林には遙かに及びませんが、かつての繁栄ぶりを伝える重厚な商家建築や土蔵群が残されています。