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  鳥居本
とりいもと
 雨合羽と腹痛薬が名物・中山道六十三次之宿場町
 滋賀県彦根市鳥居本

 構成:商家・町家(厨子二階塗籠造り)  駐車場:なし
 
 
彦根市街の北東に、中山道の宿場町鳥居本の町並みはあります。今は豊かな水田地帯となっていますが、かつては琵琶湖の内湖が集落のすぐそばまで迫っていました。
律令時代に鳥居本と隣接する小野に東山道の宿駅が置かれていましたが、江戸時代に近代中山道の整備が行われると、鳥居本に本陣・脇本陣が置かれます。

鳥居本宿の名物と言えば雨合羽と腹薬の赤玉神教丸。鳥居本宿の雨合羽は油紙製で、雨天の多いこの地方では特に需要が多く、往時は20軒ほどの雨合羽屋が宿場内にあったと言われています。

旧中山道の鳥居本に入った最初の枡形がある場所に、町並みの中心とも言える、腹薬の赤玉神教丸の有川家邸があります。まさに大商家と言える重厚な建物で、文化財級のその建物は宝暦年間に建てられたものです。
現在鳥居本には、本陣・脇本陣ともに残されていませんが、明治天皇巡幸の際にはこの有川家が利用されました。

宿場町の遺構くらいは残っているか思っていましたが、なかなかどうして、ここからさらに約1kmほどに渡って、連続性は無いものの厨子二階塗籠造りの町家が点在し、宿場町の面影を色濃く残していました。