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久多
くた
 京都市の最奥地に残る孤島のような茅葺きの里
 京都府京都市左京区久多宮ノ町
かやぶき民家  なし 
 
 
京都市に残る「かやぶきの里」久多は周囲を山々に囲まれた、滋賀県と接する北辺に位置する深山幽谷の地。安曇川支流の久多川に沿って集落が点在します。
京都市とは言っても、山を幾重にも越える険しい道のりを経てでしか、辿り着くことが出来ない集落ですが、滋賀県側からのアクセスが比較的良好です。左京区大原から鯖街道こと国道367号線で途中トンネルを抜けて大津市に入り、葛川梅ノ木町から久多川に沿って分け入っていくルートです。

久多は古来より木材の供給地として開かれ、平安期までは京都の寺社の荘園で、室町期になると足利将軍家領となるものの、後に醍醐三法院に寄進され、江戸期まで続きます。京の支配を受けていましたが、近江国との繋がりが深く、江戸期は朽木藩の預かり地でした。行政的に京都へ編入されるのは明治に入ってから。
しかし、現在でも久多の郵便番号は大津市のものです。冬は京都市からの直接のアクセスは
鞍馬から県道と酷道と称されるような国道を経て花脊峠経由で花背・広河原を経るものですが、この険しい道筋も冬季には雪で通行止めとなる為、滋賀県大津市の堅田郵便局が集配を行っているからで、まさに飛地のようです。

訪れた時は偶然、京都府消防庁のヘリによる搬送が行われていました。
 
 
 
 
 
 
集落の中だけ道は広いものの、前後のアクセスは里道です