関西の日光と呼ばれる桜井市多武峰(とうのみね)。藤原鎌足の墓所である「十三重の塔」で有名な談山神社があり、古くから人々の往来があった多武峰道の麓入口、一の鳥居近くには”下”という名の小さな集落があります。
この下地区の外れには藤原家の氏寺として創建され、国宝十一面観音で知られる高野山真言宗聖林寺があるのですが、この聖林寺は談山神社の前身である妙楽寺の支院の一つで、明治の神仏分離令のなかで偶然にも存続し今に至る寺なのです。
この聖林寺の門前集落でもある下地区で明治の初めごろから酒造りを行ってきた小さな酒蔵があります。清酒「談山」を醸す西内酒造で、江戸期は大庄屋を務めた家柄であり、脇門を備えた重厚な佇まいの商家建築からはその格式の高さが伺えます。
この西内酒造には過去何度か足を運んび、今回も正月早々ながらあたかかく対応して頂きました。今回、町並みと言うことに視点を置き集落を歩くと、集落に規模は非常に小さいながらも、街道集落らしい面影を残す伝統的な家並みがわずかながら残されていました。
さきの大庄屋を務めた西内酒造の商家は、NHKの連続ドラマ「ダイヤモンドの恋」で旅館のロケ地となった事もあり、店内には撮影風景の写真もありました。
しかし、よくも見つけたな〜と自分は差し置いて感心してしまいました。
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