橿原市の中心部・大和八木駅から南東へ約2.5km。下八釣町という名の小さな農村集落は大和三山・耳成山と天香具山の丁度中間に位置します。この集落の地名は古く、南北朝時代には字が違うものの矢取荘(やとりそう)があったとされ「八釣」の地名は、中世までは「やとり」と呼ばれていました。この「やとり」は古代の職業名である漢織(あやはとり)を簡略したものだという説があります。この漢織とは朝廷の衣裳を縫っていた人々の事で、その集落は天香具山をはさんで南北にあり、現在の明日香村八釣に対して北側のこの地は「下八釣」とされたと言われています。
集落の中心にある浄土宗宗知恩院派興福寺は聖徳太子が建立したとされ、俗に八釣地蔵(八釣山地蔵尊)とも称されています。
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