奈良盆地の最南端、近鉄吉野線とJR和歌山線が連絡する吉野口駅の一つ奈良よりにある近鉄葛駅。この駅がある戸毛地区は、江戸時代に奈良盆地を縦断する中街道(古代下ッ道)につながる下市街道の小宿場町として発展した街村があります。製薬業、売薬業が盛んな町で昭和39年ごろには30軒もの各種小売店が並びました。
鎌倉期から見える古い地名で、元々の集落は上見にありましたが、江戸時代に和歌山藩が下市街道を開いた為に、その道沿いに移転して町場化していきました。地名は「とうげ」と読み、吉野郡と隔てる丘陵斜面の麓にあることから「峠」が転訛したのでしょうか?。
明治22年に周辺10ヶ村と合併して南葛城郡葛村が成立。その後御所市の一部となりましたが、一部施設や駅名などに「葛」の名が残されています。
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