一路一会古い町並みと集落・山陰>島根>

有福温泉

ありふくおんせん

山陰の伊香保と呼ばれる石段と狭い路地のレトロな温泉地

島根県江津市有福温泉町

 


古くから江の川の舟津として栄えた江津市の中心市街から山中にはいること約15分。 敬川(うやがわ)の支流、湯路川渓谷のほとりに、およそ1350年前から開かれたとされる隠れ里のような温泉地、有福温泉があります。 三方を山に囲まれ、山あいの斜面の石段上に旅館が建ち並び、細い石段で通じている様から「山陰の伊香保」とも呼ばれていますが、知名度と人影はほとんどありません。



温泉街の一番奥に位置する山の中腹に建つ薬師寺の境内から温泉は湧いています。そこから引かれた源泉は温泉街の中の3つの共同浴場へ注がれます。 「皐月湯」「やよい湯」そして「御前湯」ですが、この中で有福温泉を代表する建築物が薬師寺の正面に立つ、御前湯なのです。

昭和5年に建築された鉄筋コンクリート2階建てで、タイル張りの外壁にはアーチ型の窓がつき、筒状の本瓦に似た石州瓦が装飾されています。 この有福温泉には高層ホテルなどは無く、低層の旅館や民家の屋根瓦が斜面にひしめき、細い路地や石段でで結ばれている、ファンタジックとレトロが混在する湯治温泉地だったのですが、近年利用客の減少によって廃業する老舗旅館や古い木造多層階旅館が相次いで取り壊され、温泉街全体の再開発が進められています。





2002年の御前湯の写真・一番上の同じ写真に奥の木造旅館は無い

酒蔵情報

この集落周辺に酒蔵はありません