浜田市の中心部から益田方面へ約5km、JR山陰本線では次の西浜田駅のある地区が長浜町です。浜田港の西に連なる港町で、地名のとおり長い浜が続き、今は地続きとなっていますが、3つの小島に囲まれた入江のような地形で、北西風を防ぐ日本海屈指の良港として古くから賑わっていました。
室町期から戦国期にかけて周布氏による朝鮮貿易港として発展し。江戸時代は浜田藩の外港の一つで鉄の積出港として知られ、幕末から明治以降は西洋式の大型船舶が寄港する一大商港として問屋が軒を連ねました。しかし山陰本線の開通によって浜田港は衰退し漁港に転換されていきます。
ところが昭和に入るとソ連の貨物線を初めとする輸入材木の基地として再び活気を取り戻します。商港の機能は浜田市中心部に近い埋立埠頭の浜田港に置かれ、長浜町の長い海岸線は貯木場となり木工団地へと変わっていきます。
旧道沿いには江戸時代から明治期にかけての商港、問屋街の名残りでしょうか、古い商家が今も多く残されていました。
街道に沿って旧家を初めとする古い家並みが残ります
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