旧山陽道玖珂本郷宿の次の宿駅が現在の周東町高森です。
国道は旧市街を迂回していますが、JR岩徳線の周防高森駅の入口は旧道側にしか設けられていません、かつての高森市は町の中心商店街に姿を変えました。
昭和初期までは道路の中央に水路が設けられ、柳並木が連なる風情ある街並みがあったそうです。しかしこの水路が埋立られた事により往時を偲ばせる風情は失われましたが、結果的に広い道路が確保され、道の両側に並ぶ街並みが残ることになりました。
高森市は山陽道の宿駅としては「半宿」の扱いでしたが、萩藩最東端の要地として重要視され整備されました。町の中央、受光寺を軸に東側に高札場、番所、中間長屋、物送り場を配し、西側に高森本陣、脇本陣、と市屋敷が並び、本陣のある東から上市、中市、下市と呼ばれました。
現在街並みの中核は上市にある、旧高森本陣であった相川家邸と、廃業して一部を貸しスペースとしている旧造り酒屋の2つの屋敷の並び、道の斜向かいに軒を連ねる入母屋造りの商家が宿場町の面影をかろうじて残していました。
町も県もこの高森市の街並みをアピールしている様ですが、維持整備してさらに盛り上げるほどまでには至っていない感じがします。
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