一路一会古い町並みと集落・山陰>山口>徳佐

徳佐

とくさ

長門・石見国境をひかえた山陰道の宿場町

山口県山口市阿東徳佐中 【旧・阿武郡阿東町2010年合併】

 



新山口駅を出たJR山口線は山口市の中心部を抜けるといよいよ山岳路線へと入っていきます。最後の十種ヶ峰を越えると石見国(島根県)に入りますが、その手前に徳佐という少し開けた町があります。このあたりは周囲を1000m級の山々に囲まれた山地で、わずかに開けた徳佐盆地を旧山陰道である国道9号線とJR山口線が走っています。徳佐は阿東町の中心部であり町の玄関口である徳佐駅がある徳佐中に官公庁と中心商店街があります。


徳佐という地名は南北朝期から見える古いもので、現在の阿東町と島根県津和野のあいだにそびえる十種の神宝を埋めた伝説が残る山「十種ヶ峰」(とくさがみね・徳佐ヶ峰とも)の正面麓に位置する里である事に由来するとか。ちなみにこの十種ヶ峰「長門富士」とも呼ばれます。古くから陰陽連絡の要衝であり、長門・石見国境の町として重要視され、藩政期には毛利藩主の本陣も置かれていました。明治22年に徳佐上、徳佐中、徳佐下の三ヶ村が合併して徳佐村が成立し、その中央の徳佐中に村役場や郵便局が置かれましたが、昭和30年の合併で阿東町となります。









徳佐宿本陣だった椿家の門だけが宿場町の遺構として残る

酒蔵情報

この集落周辺に酒蔵はありません