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備中宇治は標高350m吉備高原の山中、高梁市から成羽町の吹屋銅山へ向かう途中に位置する谷間に形成された農村集落です。
吹屋銅山ののど元であるために、古くから山城が築かれ戦いが繰り広げられた地であると共に、地図を見ればここが交通の要衝である事も理解できます。
その中心部に建つ、庄屋にして豪商でもあった「元仲田邸」の重厚な屋敷が目を引きます。初代仲田家は旧川上郡川乱村で「川乱北谷屋」を起こした在郷商人で、のちにこの旧宇治村に移り住み「北谷屋」を興しました。
主屋は庄屋屋敷の様式をとどめる佇まいで明治中期に建てられたもの。石州瓦にベンガラが練り込まれた漆喰壁とこの地域で良く見られる建築様式です。
数寄屋風の長屋門、酒造業を営んでいた時代の醸造蔵や道具蔵を当時のまま残し、貴重な文化的建造物として保存されているばかりでなく、農村型リゾート研修宿泊施設として利用されています。まあ、元酒蔵の建物は宿泊研修棟としてかなりの手が加わっていますが、これほどの建物を惜しげもなく改装して活用しようという行為には脱帽。
第3セクターの経営で一泊二食6500円前後という格安な料金でこの文化財級の屋敷に宿泊できます。 |
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