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保内
ほない
 佐田岬半島付け根に残る明治の町並み
 愛媛県八幡浜市保内町川之石・宮内・喜木 【旧・西宇和郡保内町】2005年合併
西洋建築・酒蔵・伝統建築・愛媛蚕種工場(有形文化財) なし  JR予讃線・ 八幡浜駅からバス
 
旧宇和紡績川之石工場(八興産業)
 
保内町は豊後水道に突き出した佐多岬半島の付け根にある小さな町。その中心地で宮内川と喜木川が流れ込む港町の川之石には明治・大正の町並みが残されています。町のランドマークとも言える赤煉瓦の倉庫群は東洋紡績の前進である宇和紡績で、さらに商店街の裏側に隠れた国の有形文化財の木造3階建工場である愛媛蚕種があり、その他西洋建築など町の歴史を物語る建造物があふれています。

保内は江戸時代から木蝋及びその原料の櫨(はぜ)の生産が盛んな町で、明治に入ると製糸と紡績業で大きく発展し、愛媛県下では最初の国立銀行が開設されるなど、南予経済の中心地でもありました。しかし昭和に入る頃には、いずれの産業も衰退していく事になります。長い冬の時代の中で多くの工場が消えていきましたが、そのなかで明治17年創業の愛媛蚕種は県内唯一の蚕種製造所として現在も操業しています。

愛媛蚕種の工場は商店街の裏にあり表通りからは発見できませんが、地元の商店で観光マップや案内をしてくれます。商店街の一画、会社の看板も案内も何もない建物と建物の狭い路地を入ると本社事務所と大規模な木造多層工場の正面玄関に出ます。おそらく入口は別の場所にもあると思うのですが・・・。
保内の商店街通りには桐万長酒造の酒蔵の他、町屋や商家、明治から大正期を思わせる西洋風建築が散見されます。

(2007.8)
旧白石和太郎洋館(川之石ドレスメーカー女学院)
 
 
本町の桐万長酒造
登録文化財の愛媛蚕種
本町の町並み
宮内川沿いの風景・結晶片岩の堤防
保内の酒蔵          
清酒 「桐万長」 桐万長酒造 愛媛県保内町川之石3番耕地11-3 0894-36-0146