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突合

つきあわせ

お遍路道の追分に佇む小さな街道集落

愛媛県喜多郡内子町吉野川字突合

 



突合は内子町の東に隣接していた旧上浮穴郡(かみうけなぐん)小田町との町境に位置する集落で、小田川と田渡川の合流付近に小さな商店街を形成しています。ここでは北へ砥部町を経て松山市に至る国道379号線と小田町を経て久万町(現・久万高原町)方面へと至る国道380号線が合流し、またそれらの道路と並行して流れる小田川に支流田渡川が合流する場所でもあり、突合という地名もそのあたりから来ているのでしょう。


この突合集落のある地区住所の大字は吉野川(よしのかわ)といいます。しかしこの付近に吉野川という川はありません。地名の不思議です。時は江戸時代の天保9年。実はこの地域ははじめ下田渡村と呼ばれていました。しかし村民が「下」の扱いを嫌い、地名を吉野川村に改称したのです。地名の由来は、この地内に桜原という地があり、大和国吉野(奈良県吉野)の桜にちなんで吉野川と命名したとか。ちなみに徳島県を流れる「四国三郎」こと吉野川ともなんの関係もありません。

現在国道の新道が新しく掛けられた大橋と共に、集落を大きく迂回。突合集落は切り残された小山の影にひっそりと残されていました。旧国道の追分に建つ旅館前には古い石の道標も残されていました。お遍路客を相手にした旅館や食堂が今も営業していました。












道路に面した建物は平屋、しかし裏にまわると断崖三階建てでした






道路標識が旧国道の追分であった事を物静かに語っています

酒蔵情報

この集落周辺に酒蔵はありません