一路一会古い町並みと集落・四国>高知>伊野
  伊野
いの
 土佐藩御用紙の里
 高知県吾川郡伊野町伊野 【高知県吾川郡いの町伊野】2004年合併

 構成:土蔵造り商家・町家 ■ 駐車場:なし
 
淀川橋付近の国道沿いの街並み仁

土佐市内を走る路面電車・土佐電はやがて郊外に出て国道33号と併走し、やがて仁淀川沿いの小さな町・伊野駅に着きます。ここが終点の伊野駅。
伊野は手漉き和紙の里です。伊野が和紙の里となったのは良質の原料と仁淀川の水に恵まれたことによりますが、本格的な産業になるのは江戸時代に山内氏が土佐入りしてから。この時土着武士の安芸家友が七色紙を藩主山内一豊へ持参します。
やがてそれは徳川将軍家へ献上されるのを機に、土佐藩によって製法の秘密厳守を条件に保護育成されました。
ちなみに七色紙は黄紙・浅黄紙・桃色紙・柿色紙・紫色紙・萌色紙・朱善寺紙をいいます。それ以外にも土佐藩札の原紙など重要な上質紙を生産しました。

和紙の生産によって閑村だった
伊野の地に在郷町が形成されていきます。
現在百十四銀行のあたりから椙本神社にかけて伝統的な町家の街並みが続き、さらに国道33号沿いの仁淀川橋にかけて、重厚な豪商屋敷が数軒残っています。しかし交通量の多い国道沿いに建ち建物の老朽化など今後の成り行きが懸念されます。
(2006.8)


 
 
 
伊野商店街の町並み
伊野の酒蔵          
清酒 「瀧嵐」 高知酒造 高知県吾川郡伊野町勝賀瀬780-2 088-897-0314