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椿山
つばやま
 高知最奥の平家落人伝説が残る天空の里
 高知県吾川郡仁淀川町椿山 【旧・吾川郡池川町】2005年合併
伝統的古民家  公民館P  JR土讃線・佐川駅から車
 
 

椿山は「つばきやま」では無く「つばやま」と読みます。土居川の支流、大野椿山川の上流域、愛媛県と接する高知県最北西端の池川地区。四国の最高峰「石鎚山」の南方、標高600メ−トルの急峻な山腹に積み重なるように形成された秘境集落。天空の里です。
古くは「ツハ山」と呼ばれ、昭和の末期まで焼畑農耕も行われていました。

文治元年(1185年)壇ノ浦の戦いに敗れた平家の家臣、滝本一族が落ちのびて村を開いたと言う根強い信仰があり、平家の遺物を納めたという仏堂を中心に集落が形成されています。
この"氏仏堂"は現存する建物では、池川地区で最も古いと言われ、堂内には、平家ガニをあしらった彫刻等があり、厨子の下には「開かずの箱」が置かれています。この箱は本堂を解体しない限り開けることができない構造になっており、神秘性をより一層高めます。
また椿山周辺には国王山(コクオウザン)、王人(オオヒト)、王助(オウタシ)、弓場
(ユバ)など平家にまつわるような地名が残されています。

明治期には45戸、250人近い集落で小学校もあったといいますが、現在は国有林の経営不振のため、離村者が後を絶たず、住民はわずか20人弱、高齢化で過疎化が激しい限界集落です。仁淀町はこの椿山を観光資源と考えているようですが、その思惑を上回る速度で廃村の危機が迫っています。


 
 
 
氏仏堂(ウジボトケドウ)