徳島県最大の白壁と卯建の街並み「脇町」あまりに有名な場所なので細かい説明は避けます。古くは撫養街道や讃岐方面への交通の要衝であり、在郷町としても栄えると共に吉野川の水運を利用した物資の集積地として大きく発展しました。 脇町は藍商で栄えた町でしたが、やがて明治に入り輸入繊維や産業構造の変化、国鉄徳島本線が吉野川の対岸に開通して中心がそちらに移り、その後の国道も鉄道に沿って建設されます。こうして脇町は急速に衰退していきました。 しかしこの事が脇町の伝統的な街並みを残すことになったです。卯建の街並みとして知られる脇町には、財力が無ければ上げられない卯建が数多く見られます。卯建だけでなく鬼瓦やなまこ壁など、いずれも本来の機能を越えた装飾が競うように施され、古く時代の繁栄ぶりを今に伝えています。 約400ｍにも及び、ほぼ完璧なまでに往時の姿を止める脇町の街並みに、住民も行政もその価値を理解し努力されている事が感じられます。かつての製糸工場跡に建つ大型スーパーや町立図書館を始めとする町の施設も白壁土蔵風にデザインされ卯建まであしらわれていました。 街並みが終わり大谷川の対岸にレトロな脇町劇場が建っています。老朽化によって取り壊しが決まっていましたが、映画のロケで脚光を浴びて改修復元されたもの。 温故知新という言葉があるように、この町が今後どのように発展していくのか非常に気になります。

■脇町の酒蔵
清酒	「剣鯛」	四宮酒造	徳島県美馬郡脇町4767	0883-52-1679
清酒	「富士の雪」	大賀酒造	徳島県美馬郡脇町猪尻字西分158-2	0883-52-1311

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