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  五家荘
ごかのそう
 平家・菅原家時代を超えた落人の里
 熊本県八代郡泉村椎原 【熊本県八代市泉町椎原】2005年合併

 構成:茅葺き民家 ■ 駐車場:見学P

菅原氏伝説の残る椎原の緒方家住宅

九州山地中の奥深い山中にある秘境五家荘。古くから未開の地で住民がいる事が確認されるのは江戸時代に入ってからの事。
五家荘は落人伝説が残る里で久連子・樅木・葉木・仁尾田・椎原の5集落を総称して五家荘呼ぶため、正式な地名ではありません。五家荘には落人伝説は平家と藤原氏の2つがあります。
まず壇ノ浦の戦いで敗れた平清経は豊後竹田の緒方氏を頼って逃げ延び、緒方氏の娘を妻として緒方姓を名乗ります。しかし源氏の追ってが迫ると3人の息子たちがこの五家荘の地へ移住、それぞれ葉木、久連子、椎原の里に暮らしました。
一方、仁田尾、樅木の2集落は平家滅亡の約250年前、藤原氏の策略によって太宰府に左遷された菅原道真の死後、残された二人の兄弟、菅宰相、菅千代丸にも藤原家の追討の手がのびるます。これを事前に察知した二人はこの地へ逃げ延び、姓を左座(ぞうざ)と名乗って、仁田尾、樅木に住みついたとされています。

樅木には樅木神社を中心とした平家の里があり、かやぶき民家が移築保存されています。また椎原には平家の末裔とされ庄屋を務めた緒方家住宅が保存されていますが、これ以外にも村内にはいたるところにかやぶき民家が点在しています。
過疎化によって廃屋になっているものもありますが、修築して民宿を営んでいる家もありました。村を抜ける道は国道の昇格し舗装整備されていますが、やはり今も秘境であることには代わりありません。

 
平家伝説の残る樅木の川沿いに建つ民家