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  小松
こまつ
 加賀100万石・三代藩主前田利常の隠居城の城下町
 石川県小松市中町・材木町・寺町・竜助町・他

 構成:商家・町家 ■ 駐車場:なし
 
中町の町並み
石川県加賀地域南部の町小松は北陸の玄関口である小松空港と航空自衛隊第6航空団小松基地の名で広く知られている町です。小松空港(基地)は戦前に特攻隊の基地として建設され、戦後米軍の管理下を経て航空自衛隊小松基地となり、さらに官民共用空港となった歴史を持ちます。このような経緯から、フォークリフトや建設重機で知られる「コマツ」こと小松製作所発祥の地でもあります。

小松の地名は花山法王が北陸を巡幸した際に、この地に多数の小松を植樹した伝説に由来するといいます。また古代律令時代の弘仁14年(832)越前国から加賀国が分立すると、この小松に国府がおかれました。国府が置かれた場所は現在の小松市中心部から東へ5kmの古府町付近だと言われています。

現在の小松市街の礎となったのは江戸時代の城下町に始まります。加賀100万石と称された加賀藩の三代藩主前田利常は隠居する際に二人の息子に富山藩と大聖寺藩をそれぞれ分知し、幕府の許可を得て小松城を整備して居を構えました。小松城は当時の一国一城令のもとでは数少ない異例の認可でした。
小松は城下町・門前町・北国街道の宿場町・能美郡の物資集散の在郷町として発展します。一方小松城は前田利常没後は城代管理となりますが、実際に城代自身が城番することはなく名目だけの役職だったようです。小松城址は現在の丸内町・丸の内町にひっそりと残ります。
一方で小松駅は北陸新幹線開業に向けて、すでに高架化は終了し近代的な駅舎に建て替えが終わっていました。しかし、新駅周辺のみが新幹線延伸に浮いている状況とは裏腹に、駅前商店街は旧態依然のままであり、さらに碁盤の目に区画された旧城下町には、いまなお伝統的な町並みが残されており、それは北陸の雄である宗家・金沢を凌ぐレベルと言っても過言ではないと思います。
さて、新幹線開業後これらの町並みがどうなるか・・・。おそらくは町全体として大きな変化は無いものと思います。s
 
材木町の町並み
寺町の町並み
旧北国街道沿い、竜助町の町並み(上・下)
 
小松市の酒蔵          
清酒 「神泉」 東栄松商店 小松市野田町丁35 0761-22-2301
清酒 「関白」 加越 小松市今江町9-605 0761-22-5321    
清酒 「都乃菊鶴」 手塚酒造場 小松市串町庚7 0761-44-1200    
清酒 「金紋」 金紋酒造 小松市下粟津町ロ24 0761-44-3112