南町は現在の今井町3丁目の東半分にあたります。また東町の一部、現在の今井町郵便局付近に飛び地があります。この南町は初期今井町成立時からあります。この南町に建つ浄土真宗「称念寺」の寺内町として今井町は誕生しました。つまり今井町発祥の地であり、初期今井町の中心地でもあった場所です。
御堂筋の称念寺東向いに建つ中橋家。江戸時代は米屋を営み屋号を「米彦」と名乗っていました。主屋は18世紀後半に建てられた平屋の町家でしたが、19世紀になって厨子二階部分が増築されました。
東町の一部に南町の飛び地があります。この南町飛び地は、天正年間から文禄年間の間に、今井町が東へと拡張していく過程で一部新町に食い込む形で生まれました。
今井町成立の原点・浄土真宗本願寺派「称念寺」の境内地として発達した今井町。江戸時代初期に再建された建物で重要文化財に指定されている本堂は老朽化によって崩壊寸前でしたが、ようやく改修工事が始まりました。修復費用は20億円。しかし億円以上の負担が称念寺に発生しますが、現在の寺にそれを負担する経済力はなく、昭和8年の絵葉書を復刻して販売してその資金を捻出しようと奮闘。2011年、ようやく着工の目途が着いたようです。
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