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大家

おおえ

山間部に残る古代より続く市場町・山陰道の宿場町

島根県大田市大代町大家(下市・上市)

 



大代町大家地区は、大田市の南東約20kmの山間部に位置し、2005年に温泉津町や仁摩町が大田市に編入されるまでは、同市の最南東端に位置する集落でした。現在は僻地の名に等しい山間に隔絶されたこの大家集落は、中世から大家本郷と呼ばれてすでに町場が発達し、和牛の市場も立つ、旧山陰道と川本町への分岐点の宿場町・市場町として発展した集落でした。この大家という地名が歴史に登場するのはかなり古く、大化の改新以前の古代この地には屯倉置かれ、大家氏が管理していたと言われています。これは現在も新屋の飯谷に「屯倉跡」の碑が建てられ歴史的にも証明されています。





中世になると尾張族の一派、山辺族の配下に帰化族の新屋集団がこの地に住み、この新屋集団が大森銀山を発見したとも言われています。平安末期には大宅荘と書かれますが、鎌倉期から大家の字となり現在に至ります。かつて宿場町にして市場町として栄えた大家の中心部は商店街を形成。その多くは仕舞屋になっていますが、その一角に現役の酒蔵 「羅浮仙」(らふせん)を醸す明治42年創業の木村酒造があります。ちなみに大代町という地名は昭和22年に旧大家村と八代村が合併して成立した大代村が昭和32年に大田市に編入され大田市大代町となったものです。










隔絶されたような山間部にコロニーのような町場集落が残されていました

酒蔵情報

清酒

「羅浮仙」

木村酒造

島根県大田市大代町大家1609

0854-85-2011