一路一会古い町並みと集落・山陰>島根>菅谷高殿

菅谷高殿

すがやたたら

田部家の経営する「山内」で最も大きな製鉄集落

島根県雲南市吉田町吉田高殿 【旧・飯石郡吉田村】2004年合併

 


鎌倉期より続く旧家、鉄山師にして山林王である田部氏による製鉄業の企業城下町として発展した吉田町に関しては吉田村吉田町の項を参照していただいくとして、たたら製鉄の精製は砂鉄の産出地に近い山間部で行われており、中でも高殿地区は田部家が経営した数ある鉱山の中で最も大きな鉱山町だった集落です。その場所は町の中心部から北へ主要地方道・吉田三刀屋線を約2kmほど入った山間の谷間にあります。
菅谷高殿(鈩・たたら)のある山内は工場群で、この山内(さんない)とは炉である高殿(鈩・たたら)中心に、関連付帯施設のほか、製鉄に従事する人々の住居を含んだ鉱山集落のことをいいます。ちなみに溶鉱炉を鈩(たたら)、その建物を高殿(たたら)といって読みは同じなので多少は混乱を招きます。

大正12年菅谷鈩は廃止され、吉田村の製鉄業の歴史は終焉を迎えますが、現在菅谷地区の高殿(たたら)は国の重要有形民俗資料の指定を受けて修繕保存されていいます。 かつてこの菅谷山内には、2000人以上の労務者が生活していたと言われますが、今では20軒に満たない小さな過疎集落となっています。


保存されている菅谷高殿








酒蔵情報

この集落周辺に酒蔵はありません