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太郎笈(たろうぎゅう)の異名も持つ西日本第2の高さを誇る霊山「剣山」その北麓に位置する、標高1,500m級の山々に囲まれた深山の山村が一宇村です。読みは「いちう」ですが地元では「いっちゅう」とも発音されます。
5つの谷川を合わす一宇川が村の背骨のように北流して、下流の貞光町を経て吉野川に流れ込みます。この一宇川に沿って旧一宇街道、主要地方道貞光剣山線が走り、村内の街道に沿った僅かな土地に36の集落が点在しています。
一宇は吉野川沿岸側から霊山剣山へ至る主要な道の道の一つで、古くから人の往来が多く、険しい道中の宿場町的役割も果たしていたようです。また木地師の里として知られ、全国に販路を広げた下流の半田村の半田漆器に木地を供給しており、下流域との交流が盛んで孤立した山村ではありませんでした。
一宇村の中心、赤松地区が最も開けた町場で、村役場、古見地区に郵便局と阿波銀行、旅館や商店などが集まっています。
里道でしかなかった一宇街道も明治17年から整備が進み、現在も剣山へのアクセス道として休日には特に交通量が多く、離合困難な集落をひっきりなしに車が行き来しています。
自動車の発達により、剣山への中継地としての役割は終わりましたが、スキーや温泉、キャンプ場など観光産業に力を入れ吉野川流域における奥座敷的な存在となっています。 |
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