奥琵琶湖とも呼ばれる湖北地方の旧マキノ町には、関西有数の貴重な「かやぶき集落」である在原があります。この在原から山を1つ隔てた南側、標高もかなり平野部まで下がった知内川上流に開けた盆地の南端に「浦」という集落があります。場所は海津から車で5分ほどでしょうか。
内陸部でも、特に豪雪地帯の山間部などでは各集落が冬の間、孤立しがちで”陸の孤島”という言葉があるように、各集落を「島」や「浦」など海に見た立てたような地名が全国各地で見る事ができます。
浦集落は戸数こそ少ないものの、かつては在原に並ぶかやぶきの里として知られていました。しかし現在は全戸がみな軽量瓦葺で覆われています。ただし一般的なトタン葺きと違い茅葺き屋根の形状を軽量瓦で覆うとかなり重厚感が出てきます。
その瓦葺きの民家が密集してバランス良く配置されているのも、この浦集落の特徴でしょうか。集落にはこれら元茅葺き民家以外にも切妻平入りの中二階民家なども見られました。
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