一路一会>鉄道の旅・鉄路一会>青春18キップで廻る・九州鉄道の旅(2) | ||||||
青春18キップパスで廻る |
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ここから鹿児島中央駅までは再び日豊本線。ここで特急「きりしま9号」(6009M)を奢ることにした。理由はローカル線で着かれていやになったからではなく、その先の接続で指宿枕崎線の特別快速「なのはなDX」 指宿枕崎線は2番線ホームと1番線ホームであり、いずれも列車が止まっていた。すぐに出るのは2番線ホームの(1351D)山川行き15:54発だ。各駅停車「なのはな」を名乗る列車は、JR九州の新型気動車で昨日久大本線で乗ったキハ200系500番台、2両ワンマン。しかしなんとオールロングシートではないか。これでは旧型のキハ40系の方がまだましだった、とは言うものの乗り心地や電車並みの加速性能と静粛性はぴかいち。 |
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一応、本州最南端の(有人)駅を名乗るこの駅で待つこと。今乗ってきた列車が鹿児島方面へと出発する直後に車で送られた乗客が駆け込んでいった。駅前に停まっていたタクシーもみな引き上げていった。再び人影の無い静寂が駅をつつむ。ホームで待つこと、暗闇のなかに雨の匂いと雨音がしてきた。静寂をかき消すように雨音が鳴り響く。東京から遠く離れた本州最南端の駅でただ一人、この孤独な不安感がなんともたまらない。 待つこと1時間。やってきた(1353D)は願いが叶った?のか、旧型のキハ47系9000番台であった。アイボリーにブルー帯の国鉄色。焼酎のCMで見た鹿児島の鉄道風景。やはりこれだ。列車に乗り込みボックス席に腰を下ろす。乗り心地は悪いし、窓や車体からは悲鳴をあげているが、やはり旅情を感じるのはこれだ。 終点の枕崎駅は駅舎もなく、「日本最南端の始発・終着駅」の立て看板と貧相なアーチが出迎えてくれた。かつてはこの先にも路線は続いていたのだが、廃線と共に駅舎も無くなってしまったようだ。駅前にはロータリーだけが往時の遺構として残され、かつて駅舎があった場所には大型スーパーが建っていた。 指宿枕崎線は西鹿児島ー枕崎間87.9kmの路線で駅数は36もあり、かなり地域の足になっている感があるのだが、それでも利用客の大半は鹿児島市近郊区間と観光シーズンに砂風呂で有名な指宿くらいではないだろうか。いやおそらくそうだろう。そうでなければ、路線名にわざわざ途中駅の名を入れる必要がない。 |
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