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  間坂・馬坂
まさか
 群馬と長野にまたがる姫街道沿いの養蚕集落
 群馬県甘楽郡南牧村羽沢字間坂・長野県南佐久郡臼田町田口字馬坂
 構成:切妻せがい造り民家  駐車場:なし
 
 

勧能集落の追分けから支流の熊倉川に沿って南下すると、絶壁に家並みが立ち並ぶ熊倉集落があります。そして馬坂川に沿って北上する道が旧姫街道の本筋で、長野県との県境にたどり着くと間坂・馬坂の集落があります。
このあたりは県境がかなり複雑で、集落は一見、いや明らかに長野県側にあるように見えますが、群馬県南牧村に属している飛び地のような存在です。
道路は群馬県で馬坂川を挟んだ対岸の集落が長野県となっています。中には主家が長野県で蔵が群馬県の家もあるそうで。
実は、群馬県側の間坂集落は現在廃屋と古民家保存されている建物が合わせて4軒あるだけで、集落の大部分は長野県臼田町に属しているのですが、ここではあえて群馬県南牧村に一括して掲載しています。

県境に跨る集落は群馬県の間坂と長野県の馬坂というように2つの文字で使い分けられ、混乱を避けているようです。市町村の行政区画を跨いで同じ地名と持つのは、山形県の尾花沢と村上に跨ぐ五十沢集落などがあります。
川と旧街道に挟まれるように、狭い土地に密集した家並みの馬坂集落は、幕末から明治にかけて養蚕の為に改造されたバルコニーを持つ「せがい造り」が特徴ですが、旅人相手に農間余行として旅籠を営んでいた様子が思い浮かぶような雰囲気を留めていました。

 
 
 
 羽沢  熊倉  馬坂  砥沢  星尾