一路一会>鉄道の旅・鉄路一会>青春18キップで廻る・身延線・御殿場線ぐるり旅 | |||||||||
青春18キップで廻る 身延線・御殿場線ぐるり旅 |
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なぜ、こんな時期に鉄道旅かと言えば、今年の冬に計画している大規模な「青春18キップの旅」に備えたウォーミングアップと荷物の検証。つまりテストランと余剰分のキップの消化を兼ねた旅なのである。今年は東北に始まり近畿・東海・北陸とJR線乗り続けてきた中で、ずっとのどに引っかかった小骨のような存在であった首都近県のローカル線の一つ、それが身延線と御殿場線であり、またちょうど日帰りで良い距離でもあった。 身延線の車両はJR東海の新型車両313系2両編成で、乗り心地の良さは過去の旅行で確認済みだ。単線のローカル線ながら電化されている。甲府城へ向かう途中に回送列車を見ていると、なんとロングシートっぽいではないか。山梨エリアは関東甲信越地区において駅弁が質量とも一番充実していると思う場所だ。よって時間は半端だがここで駅弁を買おうか迷ったが、ロングシートでは食事ができない。が、昨日から何も食べていないのと、ミニ柿の葉寿司(3個入り)が美味しそうだったので、笹一酒造の地酒ワンカップと共に買ってカメラバックに偲ばせ、電車が来るのをまった。 |
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2 |
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10:54発車の(3726G)がホームに入線してきたが、2両編成のワンマン車両でシートはセミクロスだった。さっそく窓際席を確保して、小雨の甲府城を肴に地酒と鯖寿司で舌鼓を打つ。313系は2000番台がロングシートで、3000番台はセミクロスシートでワンマン運転対応車両なのだ。中央西線もこのタイプ。 身延線は甲府から静岡にかけて、富士山と南アルプスに挟まれた富士川の流域を走る山岳路線である。とは言うものの、中核都市の甲府市と富士市それぞれの近郊区間では通勤通学路線でもあり、先のロングシート車であり、また大半がそれぞれの都市圏で折り返し運転を行っているため、全線を通して走る列車は日に数本しかない。しかし特急列車の運行本数はまあまあある。身延線の全長は88.4kmだが、山岳区間では特急でも表定速度が50km/h
に制限されるため所要時間は約3時間程度かかるのだ。 甲府駅を出ると、列車はしばらく中央本線と併走してすぐに金手駅に停車。次の善光寺駅は門前町の雰囲気は無い。北側の離れた場所にあり甲斐善光寺とも呼ばれている古刹だ。武田信玄により戦火に見舞われた長野の善光寺から本尊が移されたとか。ここから中央本線と別れ、進路を南にとる。南甲府駅を過ぎ国母駅で最初の列車交換。ようやく甲府市街を出て田畑が目立つ近郊住宅地に風景が変わる。常永駅を過ぎ、つぎの東花輪駅は少し大きな駅だ。笛吹川を渡り、山岳部は目前。いよいよ自然の中に入っていく。甲斐上野駅、芦川駅を過ぎるといよいよ市川本町・市川大門である。 この列車はつぎの鰍沢駅で折り返すので、富士行きの後続車に乗り換えるのだが、あえて手前のこの駅で降りたのは理由があった。鰍沢口駅周辺には見るべきものがなかったのもあるが、市川大門にある酒蔵を訪れることであった。電車は市川大門駅に11:32に到着。特急「ふじがわ」と列車交換。竜宮城のような市川大門駅は町が駅舎を建設し同町の公民館を併設。元々は隣りの市川本町駅が町の玄関口で、急行も停車駅だったが、急行が特急「ふじがわ」に昇格するのに合わせ、市川大門駅が特急停車駅に昇格した。 |
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3 |
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次の電車は甲府から終点の富士まで、日に数本の直通列車だ。12:05に市川大門に到着。(3630G)ワンマン2両編成・セミクロスシートでまた安心。つぎの鰍沢口駅は結構大きな駅舎でおそらく有人駅。鰍沢は富士川舟運最大の河港町にして富士川街道の宿場町であり、往還には今もその面影が残るが、JR身延線鰍沢口駅からは富士川を越えてかなり離れている。あくまで鰍沢「口」駅だ。 芝川駅を出ると身延線は富士川と別れ、進路を北に取り、大きくΩの字に周回し、富士宮市・富士市の近郊路線へと変わっていく。線路も単線から複線になる。源道寺駅・富士根駅・入山瀬駅と秘境のローカル線のような名称の駅が続くが、この区間には製紙工場地帯である。 |
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