一路一会>鉄道の旅・鉄路一会>四国フリーキップで廻る・四国ぐるり鉄道の旅(1) | ||||||||||||
四国フリーキップで廻る 四国ぐるり鉄道の旅 |
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そしていよいよ本格的なローカル線である予土線に乗る。この予土線は旧国名の伊予と土佐から名付けられたように、四国の西端を縦断する路線で「しまんとグリーンライン」の愛称があり、四国の中で唯一の秘境ローカル線といっても過言ではない。予土線の純粋な区間は北宇和島ー若井感76.3kmだが、実際には宇和島ー窪川を結んでいる。運行系統は愛媛県側と高知県側のそれぞれの生活圏で区切られ、全通する列車に日に数本しかない。 予土線の前身は宇和島近郊の私鉄の宇和島鉄道で、当時は軌間762mmの軽便鉄道だったものを国有化して宇和島線とし、高知方面へ向けて延伸が進められ、全通して予土線となった。また同じく国有化されて予讃線となる宇和島
ー卯之町間が開業したことで、この路線の起点が宇和島から北宇和島へと変わったらしい。 |
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次の吉野生(よしのぶ)駅は列車交換が可能な2線の相対式ホームを持っていたが、その次ぎの真土(まつち)駅は列車一両分だけの小さな停留場。このあたりから本格的に四万十川の支流・吉野川の蛇行に沿って「川線」らしい車窓が始まっていく。そして次の西ヶ方駅との中間で県境を越えて高知県へと入る。 江川崎駅は2面4線のホームのほかに留置線もある大きな駅。駅舎もあるが無人で、周囲には民家が数軒あるだけである。この駅は西土佐町(現在は中村市と合併して四万十市)の玄関口であるが、町は駅から離れていて生活の足にはなりそうに無い。この駅はかつて貨物輸送も行われていたが、予土線が全通する以前の宇和島線の終着駅だったのだ。この江川崎駅の先でここまでいっしょだった吉野川がこの先で四万十川に合流する。 土佐くろしお鉄道中村・宿毛方面との分岐である、川奥信号場で一時停止。信号を確認してから発車。土佐くろしお鉄道はここからトンネルループで谷を下っていく。はるか眼下にその先の線路が見えて高低差を実感できる。 |
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窪川駅は実質的には予土線と土佐くろしお鉄道の終着駅であると共に、四国を縦断する土讃線の終着駅でもあり、3面4線の大きな駅だった。といっても町自体小さく、非常にのんびりとしている。13:50ごろ到着。 対向列車が来るまでに太陽は山の向こうに消えていった。空は明るいが、山間の低い部分はかなり暗い。しかし列車が愛媛県に入ってもまだ陽の光は頑張ってくれていた。 宇和島での乗り継ぎ時間は4分。18:10発の特急「宇和海2号」(1072D)は19:27に松山に到着予定だ。 |
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