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青春18キップで廻る 信州・北陸・飛騨の旅 |
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日没まで残り僅か。曇り空なのでだいぶ暗く感じるものの、なんとか踏ん張ってくれているようだ。 |
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わずか2つ先の富山駅で乗換えの為待っていたホームにやってきた(557M)は、なんと、通称「食パン列車」と呼ばれる、特急型寝台電車581系を北陸向けの普通列車用に改造した419系の中間車からさらに改造されたリサイクル車両の3両編成という代物。あまりの強引な改修再利用に不気味さを覚えるのは、暗闇に浮き上がる様子だけでは無いだろう。あいにく、この列車に愛着を覚えるほどのマニアにはなりきれていなかった。 さて車内に乗り込んだ瞬間、剣道の防具のようなきつい匂いが鼻をついた。寝台急行の乗客の体臭が染みこんでいるのか。五感を刺激する列車だ。それよりもかねがね噂に聞いた「格納式三段寝台」のギミックをはじめて見て感心した。ベースとなる581系寝台急行「きたぐに」は新潟旅行の際「ムーンライトえちご」を待つ新潟駅のホームで毎回目にしていたのだが、その車内構造がどうなっているのか、ずっと気になっていた。偶然にもこの時間のこの場所で目のあたりにするとは思いもよらなかった。 車内の人数はまばらで、物静かな為に車体のきしみや独特のモーター音が車内にこもる。そしてこの車両が当初の車体年齢を大幅に過ぎている事は「五感」を通してひしひしと伝わってくる。それにしても臭い。 今回の旅で初めて残り駅数をカウントした。列車は19:40に黒部駅に到着。急いで駅前に建つ旅館に向かった。 |
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